悪徳商法とクレジット・リース
どんな仕事をしていてもそうだと思いますが、僕の仕事も、時期によって流行廃り(?)のある分野があります。僕が弁護士登録をした2002年から2004年にかけてはヤミ金融のトラブルが全盛でしたし、その後は社会的にサラ金・商工ローンの金利問題が騒がれて過払金(支払いすぎた利息)の返還を求める事件が急増しました。それが一頻りきたと思ったら、次はクレジット・リースが絡んだ詐欺商法のトラブルです。
昨日(3月2日)は、節電器被害対策弁護団の会議がありました。
「電気代が下がる」などといって怪しげな機械を売りつけていた詐欺商法にひっかかってしまった人たちを救済する仕事です。
ここでいう救済というのは、この人たちは、クレジットを組まされているので、今後のクレジット料の支払を拒絶し、さらには今まで支払っていたクレジット料の返還を求めるということです。
今回は、節電器といっても、ただの変圧器で、ろくな節電効果なんかありません。それどころか、冷蔵庫などが正常に作動しなかったりして、かえってトラブルが起こります。
怪しげな商品は現金一括払いで買う人はあまりいません。クレジットで分割払いになるから何となく抵抗が少なくなってしまうのです。悪徳業者も、信販会社に代金を全額立て替えてもらうので、代金の回収リスクを押さえることができます。
そういう意味では、クレジットは、悪徳商法の温床になっています。
それと、最近では、リースも悪徳商法に利用されているケースがあります。これは、リース会社からサプライヤーから商品を買い取ってユーザーに貸すという形式をとり、リース料名目で代金や手数料(利息と言い換えていいと思っています。)を回収する方法です。こうしたファイナンス・リースは、クレジットと紙一重です。
昨年、僕が加入している千葉県多重債務対策会議で電話機リースのトラブルで110番を実施したところ、昼のNHKニュースで取り上げられたこともあり、たった一日で首都圏各都県から54件もの相談が寄せられました。「電話代が安くなる」「今の電話機は使えなくなる」などといってやたらと高い電話機のリースを組まされたというものです。
現在、クレジット取引を規制する割賦販売法の改正を求めて、日弁連の消費者問題委員会が努力しています。ところが、被害実態は更にその先を行っていて、「消費者リース」という言葉ができるくらい、業者と一般庶民の交渉力の格差につけ込んだ詐欺商法を助長する取引と考えられるようになりました。
私たち弁護士は、新しい被害が生まれると、これを救済する法理を作り上げていきます。救済されなければならないという自然な要求を法的権利に高めるのです。いたちごっこですが、倦まず弛まず続けていくことが生き甲斐につながっています。
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