千葉原爆訴訟の現時点
去る9月18日火曜日、千葉地裁で係争中の原爆症認定集団訴訟で、高橋稔医師(船橋二和病院附属ふたわ診療所所長)を証人として尋問しました。高橋先生の証言により、第一次訴訟の原告4名の疾病が原爆の放射線に起因することを明らかにするためです。
高橋先生は30年にわたって被爆者医療に従事してきたベテランです。検診を含めると延べ12,000人の被爆者と接してきました。
そして、この訴訟では、全国の被爆者医療に取り組んできた医師たちが医師団を結成して、統一意見書を作成しました。高橋先生はその医師団の一員です。
豊富な調査報告結果と臨床経験を背景に、被爆者の急性症状、その後の体調不良、癌などの病気の発症率が高いことを丹念に証言してくださいました。
裁判官も、証拠書類をペンで追いながら真剣に証言を聞いていました。
これに対する被告側の尋問は、衛生状態が悪ければ脱毛や下痢ぐらいするだろう、原発事故のデータをもちだして原告の被曝線量はそれに達していない、などなど退屈な質問に終始していました。この時間の裁判官の態度はいかにもつまらなそうな顔をしていました。
そして、被告は放射線以外の原因について色々主張していますが、診療録を検討すると、被告の他原因論によって説明のつかない所見があるということが分かりました。
このような症例分析によって他原因論を克服する証言は、30年の永きにわたって被爆者に寄り添ってきた医師の凄みを感じさせました。
同日、野田市在住の被爆者が原爆症認定訴訟の原告となりました。新聞ではこちらの方が大きくが取り上げられています。佐倉連隊の一人として8月6日の夕刻に広島市内に入市して被爆し、現在は前立腺がんで苦しんでいます。同様の人が大勢いますが、なかなか裁判まで踏み切れません。
まだまだ原爆被害は収束していません。だからこそ、一日も早い解決が望まれるのでする。
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