節電器詐欺事件、終結近づく
僕が千葉の大勢の若手弁護士とともに4年ほど前から進めているクレジットトラブルに関する事件が終了しようとしています。
アイディックという会社が(主に)節電器を販売していましたが、それはいわゆる変圧器で、実は節電効果など殆どなく、それどころか接続した機器に不具合が生じるような代物でした。そのようなインチキ商法をする会社は破産するに至りました。そのような取引では、クレジットが組まれていました。アイディックはつぶれましたが、顧客たちには多額のクレジット負担が残りました。被害者の多くは中小零細事業者で、この商品は、そうした事業者が少しでも経費を浮かせたいという切実な思いにつけ込んだものでした。
この被害は全国に広がり、全国で消費者問題に取り組む弁護士たちが集結し、各地で弁護団を結成し、全国で連絡会議をもつに至りました。
僕も当初から弁護団に加わり、被害者説明会に立ち会い、3人の原告を担当しました。
その後4年間、僕たちは、クレジットこそ悪徳商法の温床であり、詐欺の被害が発生したときには信販会社は共に責任を負担すべきと主張してきました。一時金が用意できなくても分割払いなら払える、怪しげな商品であっても分割払いだから抵抗も薄らぐ、販売店は信販会社から代金の立替払を受けるのでリスクを負担しない、信販会社は手数料を稼げる。こうした仕組みの中で、今までもココ山岡など多くの詐欺商法が表れては消えてきました。
4年前、僕たちは、こうした被害者から依頼を受け、このような理論を背景に、信販会社に対してクレジット代金を支払う義務がないことの確認と既に支払ったクレジット代金の返還を求めて裁判を起こしました。
その多くは、クレジット代金を支払う義務がないことの確認を勝ち取る内容で和解し、一部は返還を受けることができました。
現在、こうしたクレジットのあり方を定める割賦販売法の改正が進められています。従来、クレジット取引を推進する方向で位置づけられてきた割賦販売法を消費者保護の観点から見直そうというもので、日本弁護士連合会も会をあげて改正を後押ししようとしています。
僕たちは、一つの大事件が終わってもすぐに次の大事件が舞い込んで、いつまで経っても楽になることはありませんが、アイディックは、消費者問題の一時代を画する事件であったように思われます。
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