原爆症認定集団訴訟高知上杉訴訟高知地裁判決についての声明
1 本日、高知地方裁判所(小池明善裁判長)は、原爆症認定集団訴訟に参加する故上杉卓助さんの遺族が提訴した裁判につき、厚生労働大臣の認定申請却下処分を取り消す、原告勝訴の判決を言い渡した。
本件判決の最大の意義は、本件での最大の争点であった、上杉さんの申請疾病が、厚生労働省が昨年4月から見直した「新しい審査の方針」でも積極認定の疾病に入っていなかった「虚血性心疾患」につき、はっきりと放射線起因性を認めたことである。判決では、「入市被爆者である卓助の放射線起因性を判断するに当たっては、審査の方針の基準によるのではなく、放射性降下物による被曝の可能性や内部被曝の可能性をも念頭に置いた上で」放射線起因性を判断するのが相当であるとし、本件でも上杉さんが内部被曝した可能性は否定できないと結論づけた。
そして、地裁は近年の放影研の疫学調査等に基づいて検討し、上杉さんの発症した虚血性心疾患については、放射線起因性を肯定するのが相当であると結論付けた。
2 この高知地裁判決で、本年3月だけでも千葉訴訟での東京高裁判決・広島地裁の第2陣判決につぎ、3度目の原告勝訴判決であり、国は都合16連敗ということになる。
故上杉卓助さんを含め、集団訴訟の原告のうちすでに63名の方が亡くなっており、その他の原告も高齢化している。国は、国会答弁等で、5月の東京高裁判決を待つとの答弁を繰り返しているが、もはや全国の原告・被爆者には時間がない。
3 厚生労働大臣は、本日の判決を真摯に受け止め、本判決に対する控訴を断念するとともに、直ちに不十分な「新しい審査の方針」を抜本的に見直し、すべての被爆者を救済すべく全面解決に着手すべきである。
2009(平成21)年3月27日
日本原水爆被害者団体協議会
原爆症認定集団訴訟全国原告団
原爆症認定集団訴訟弁護団全国連絡会
原爆症認定集団訴訟高知弁護団
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